「福祉とデザイン」というと、何か遠いような気がするかもしれませんが、福祉領域においてデザインが持つ手法やアウトプットのポテンシャルに注目が集まっています。このイベントでは、障害のある人たちが通う福祉事業所内で、それぞれの得意なことを拾いカタチにするデザインワークを日々現場で携わるデザイナー、コーディネーターから見えた気づきをインプットとしてシェアするシンポジウム、そして、自分たちがこれから何ができるかをアウトプットするワークショップ、さらに知り合ってつながれる交流会の3つのフェーズで構成する場を六本木『AXIS Gallery』で開きます。

 会社内で、障害者雇用、ダイバーシティ&インクルーシブなど、福祉の現場から遠い仕事をする企業の方たちが、現状をわからないままに何をしたらいいのか迷っている姿をよく見かけるようになりました。少し前まではこのように企業内でここまで福祉を語る必要がなく、業務に直結しない、時間もない中で困っている皆さんと、福祉の現場に関わっているデザイナー、コーディネーターが出会い対話する場を設計しました。
 気づき、学び、行動につながるきっかけをつくる2日間。ぜひ、この機会を利用していただき、皆さんと一緒に社会をデザインする意識を共有し、高めていけることを期待し、開催いたします。

 

▷こんな方におすすめ
・障害者雇用をしなくてはならない、または雇用したあとの具体的なケアについて悩む人

・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進している人

・福祉の現場で障害のある人が通う福祉事業所とつながってデザインで関わりたい人

・知見や知識や意識を広げていきたい福祉の現場で働く人

・障害のある人の就労に関わる先生、福祉関係の人


開催日時:2024年3月8日金曜日13時~17時30分(18時~20時交流会)/9日土曜日10時~15時(15時30分~17時30分交流会)

場所:AXISギャラリー(東京都港区六本木5-17-1 AXISビル)

https://center.axisinc.co.jp/access/

内容:シンポジウム&ワークショップ

参加費:

一般:2日通し 16,500円(税込み)、1日 8,800円(税込み)

学生割引:2日通し 8,250円(税込み)、1日 4,400円(税込み)

ペア割引:2日通し 32,000円(税込み)、16,000円(税込み)

※シンポジウムは映像を撮ります。後日皆様に、映像が見られるURLをお渡しします。当日来られなかった方にもお渡しいたします。

🔳スケジュール

①2024年3月8日金曜日

・13時~15時 シンポジウム

パネリスト:HUMORABO 前川亜希子、すみのわ 三田大介、FUKU・WARAI 高橋圭、TOKYO SOCIAL DESIGN 林よしえ

・15時30分~17時30分 ワークショップ

ファシリテーター:一般社団法人TalkTree 元木一喜他

②2024年3月9日土曜日

・10時~12時 シンポジウム

パネリスト:NODD 仲西亮平・寺門 誠、シブヤフォント ライラ・カセム、FUKU・WARAI 坂裕明

・13時~15時 ワークショップ

ファシリテーター:一般社団法人TalkTree 三宅玲子他

🔳お申し込み

【お問合せ】TOKYO SOCIAL DESIGN事務局  info@tokyosocialdesign.jp

【お申し込み】ピーティックスよりお申込みください。

https://tsd2024.peatix.com/view

【主催】TOKYO SOCIAL DESIGN

【協力】AXIS Gallery、すみのわ、HUMORABO、NODD、FUKU・WARAI、一般社団法人TalkTree

 

🔳パネリスト・ファシリテータープロフィール

▷パネリスト

前川亜希子(まえがわあきこ)

HUMORABO デザイナー 

繊維メーカーでのテキスタイルデザインおよびブランドディレクター、デザイン事務所勤務を経て独立。2008年よりグラフィックデザイナーとして障害者アートを使った商品の開発やプロモーションイベント、福祉施設のブランディング、講座運営などに携わり、2015年、デザインユニット HUMORABO を結成。「福祉とあそぶ」をテーマに、福祉と社会のより良い関係づくりを探っている。 現在は静岡と東京の二拠点で生活し、デザイナーと茶農家の二足のわらじで活動中。

  HUMORABO https://www.humorabo.com/

三田大介(みただいすけ)

有限会社モアナ企画 取締役/プランナー/墨田区商業コーディネーター

東京都墨田区生まれ。墨田区に在住在勤のクリエイターグループ「すみだクリエイターズクラブ」に所属し、そのメンバーとともに2014年より墨田区が手掛ける地域連携型の福祉プロジェクト「すみのわ」にコーディネーターとして参画。 「すみのわ」では、障がいのある施設利用者の得意なことや、地域の工場から提供いただいた端材を商品づくりに積極的に取り入れて活かすなど、この人この街ならではの商品の製造・販売の支援に取り組んでいる。

  すみのわ https://suminowa.tokyo/

林よしえ(はやしよしえ)

グラフィックデザイナー/シルクスクリーン作家/二級建築士

デザイン事務所において主にステーショナリーや雑貨のデザインなどに関わったのち、二級建築士の資格を取得し、代官山にある建築事務所で設計に携わる。また、その建築事務所が運営するギャラリー『無垢里』にてシルクスクリーンの作品の個展も開催。 2008年、おおきな木 加藤未礼と出会い、板橋区立赤塚福祉園や小茂根福祉園のデザインに関わったのをきっかけに、現在に至るまで福祉や地域の様々な現場におけるデザインを手がけている。

 TOKYO SOCIAL DESIGN https://tokyosocialdesign.jp/

髙橋 圭 (たかはしけい)

一般社団法人FUKU・WARAI代表理事/株式会社フクフクプラス共同代表/シブヤフォント営業統括

2022年11月 FUKU・WARAIを設立。福祉施設での勤務経験を経て、フクフクプラス、シブヤフォントなどにて、障がい者施設から生まれる想像力豊かなアートに関わってきた経験から、彼らの表現物をデザインと融合することで社会へのプラスになることを実感。多くの方と連携して福祉施設をより良い社会資源(開けた場)とし、世の中に浸透させること、そして社会の一員として活躍できる場や、共に支え合える関係を作れる場を作るため、江東区を拠点に活動している。

 

坂 裕明 (さか ひろあき)

一般社団法人FUKU・WARAI 理事/就労継続支援B型 アトリエにっと 施設長・サービス管理責任者

高齢福祉の現場を経て、施設開所や人材育成に携わる中で、障がいアートから受けるエネルギーと多彩な表現方法に魅了され、障がい福祉へ転身。2021年3月、台東区浅草に”誰でも何度でもチャレンジできる場所”として開所した「障がい者施設 浅草みらいど」に開設準備から関わり、アートを軸とした支援体制の構築や商品開発等を実践。アーティストとしての育成をサポートしながら、社会にゆとりとイロドリを届ける。2023年11月「就労継続B型 アトリエにっと」開所。

  FUKU・WARAI https://fukuwarai.or.jp/

 

NODD(ノッド)

代表:仲西亮平 広島県生まれ/京都芸術大学卒

副代表:寺門誠 千葉県生まれ/武蔵野美術大学卒

2018年デザイン会社グリップグラップ設立、その中で 障がい者アートに出会い、その独創性と自由な表現に感動し 福祉デザインユニットNODDとして活動を開始。

祉施設の過酷な現状を知り、社会的認知を広めるべく「障がい者アート×NODDデザイン」でアパレル製品の制作や「気づいたらチャリティー」を実施。また台東区役所などの行政や、民間依頼の福祉施設のデザインや自主製作商品のブランディング、プロデュースやアートワークを多数手がける。

 NODD https://nodd.shop/about

Laila Cassim(ライラ カセム)

シブヤフォントアートディレクター、奈良女子大学特任准教授、東京大学特任研究員

日本生まれ世界育ちのイギリス人。多人種、障害などさまざまなアイデンティティーを持つ、自称「一人国連」。2007年エディンバラ芸術大学ビジュアルデザイン学科卒業、2016年東京藝術大学大学院デザイン科博士課程修了。グッドデザイン賞など多数の賞を受賞し現在は審査員も務める。 人の持ち味を見つけ活かすデザインを得意とし、支援を必要とする障害福祉の現場の人々と共に、社会参加や自立につながるアートワークや商品の制作・開発プロジェクトに国内外で取り組む。

 Laila Cassim https://www.lailacassim.com/

 

▷ファシリテーター

元木一喜(もときかずよし)

株式会社LITALICO勤務/ワークショップデザイナー

学校現場で6年間教壇に立ったのち、教育サービスから就労支援までを手掛ける株式会社LITALICOに入社。2017年からは個人としても活動。多種多様な企業・団体の人材育成、組織開発、こどもの体験学習まで、考え方のフレームを外し、本質に迫る研修やワークショップを全国各地で実践する。

一人ひとりが持つ可能性、熱狂のつくりかたを日々探究中。

 TalkTree認定ファシリテーター 元木一喜talktree-workshop.com/facilitator/元木-一喜/

三宅玲子(みやけれいこ)

編集・広告業界に 30 年間従事。そのキャリアの中で組織マネジメントや労働環境に問題意識を持つようになり、個性を活かして働ける環境づくりと意識変革を目的に社内女性コミュニティを設立。その後、女性初の執行役員就任という功績を残す。 現在は「誰もが自己肯定感にあふれ、役割と出番を持ちながら自分らしく幸せに暮らす社会の実現」を目指し、公益社団法人、大学、NPO 法人など多岐にわたるステージにて活動中。  

 TalkTree認定ファシリテーター 三宅玲子talktree-workshop.com/facilitator/miyake/

▷ゲスト

山田遊(やまだゆう)

株式会社メソッド代表取締役/フリーランスバイヤー/キュレーター

南青山IDÉE SHOPのバイヤーを経て、2007年method(メソッド)を設立、フリーランスのバイヤーとして活動を始める。 国立新美術館ミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」や「21_21 DESIGN SIGHT SHOP」など多数の店づくりに関わるほか、著書の出版や、武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科客員教授、東京ビジネスデザインアワードなど各種コンペティンションの審査員、また教育機関や産地での講演など、多岐に渡り活動を続ける。

method wearemethod.com

佐野恵子(さのけいこ)     

AXIS ギャラリー

デザインのなかでも特に社会領域におけるデザインの可能性に関心を寄せる。東日本大震災後にはデザイナーや建築家たちとともに石巻工房を立ち上げた。AXISのラジオ番組「スナックあくしす」(現在配信中)を担当。 これまでに手がけた主な展覧会は「吉岡徳仁デザイン展」「チャールズ・イームズ写真展 100 images ×100 words」「eating + design by Marije Vogelzang」「世界を変えるデザイン(AXIS)」「Post 3.11 ーこれからデザインにできること」など。

 AXIS center.axisinc.co.jp

 

▷モデレーター

加藤 未礼(かとう みれい)

コミュニケーションデザイナー/認定ワークショップデザイナーマスター/一般社団法人Talk Tree WORKSHOP 代表理事

1974年東京生まれ。2008年に携わった東京都板橋区立小茂根福祉園のブランディングを皮切りに、福祉事業所の自主生産品、福祉喫茶、障害のある人の表現活動などのコーディネートを全国で展開。その過程で実践していたワークをTalk Tree WORKSHOP®として考案。青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラムを履修後、2016年一般社団法人Talk Treeを立ち上げワークショップデザイナーとしてファシリテーターの養成と研鑽の場をひらく。2021年、社会課題を鑑み、『デザイン』を手段に社会をデザインすることを意図し、TOKYO SOCIAL DESIGNを立ち上げる。板橋区役所近くに拠点を持ち、クリエイティブな場づくりを実践しながら、行政、ボランティア団体、文化芸術、福祉や更生の場に広義の意味でのデザインワークを行う。

  TOKYO SOCIAL DESIGN https://tokyosocialdesign.jp/